「……じゃあさ、桐、どう償うつもり?死んで償うとか言ったら許さないから」
「……っ」
「それって逃げてるだけじゃない!!
死ぬのはね、簡単なんだよ!?
そう自分が責任感じるんなら生きて!
分かった!?
それに、もう私は大事な家族を失いたくないの…」
叫ぶように言っている私に桐は目を丸くしていた
「柚李さん……」
「…っ、ごめん、取り乱した…」
「………」
「帰ろ?」
バイクに跨ろうとした瞬間、温かいぬくもりに後ろから抱き寄せられた
「え…?」
「無理しないでください…
俺、ちゃんと生きます……
柚李さんには嵐さんもいるじゃないですか」
耳元で聞こえる桐の声は震えていた
「…うん」
目を閉じたら一粒の涙が頬を伝った


