龍なる羽 参







「……じゃあさ、桐、どう償うつもり?死んで償うとか言ったら許さないから」






「……っ」




「それって逃げてるだけじゃない!!


死ぬのはね、簡単なんだよ!?
そう自分が責任感じるんなら生きて!

分かった!?

それに、もう私は大事な家族を失いたくないの…」




叫ぶように言っている私に桐は目を丸くしていた




「柚李さん……」






「…っ、ごめん、取り乱した…」





「………」




「帰ろ?」





バイクに跨ろうとした瞬間、温かいぬくもりに後ろから抱き寄せられた




「え…?」




「無理しないでください…
俺、ちゃんと生きます……


柚李さんには嵐さんもいるじゃないですか」




耳元で聞こえる桐の声は震えていた




「…うん」




目を閉じたら一粒の涙が頬を伝った