龍なる羽 参




殺気を全開にした



もう我慢の限界だった




「そいつをいいから離せ」



地を這う声でそう、いうと顔がだんだんと青ざめていった




弱いくせに…



「桐行くぞ」


「は、はいっ!」



支えるように立ち上がらせてからこの場を立ち去ろうとした




「待とうか?柚」



舌打ちをしたい思いに陥った




聖……___



「なんのようだ」



振り向かずにそう言うと

「俺の許可なしにそいつ連れて帰ったらダメだろー」


そう、バカにしたような口調で言った



許可…?



「別に、勝手だろ

そもそもこいつを連れ出した時点でお前らに選択肢はない」



「は?」


「こいつは俺の仲間だ。

仲間を守るのに許可なんかいらねぇんだよ」



バイクまで歩みを進めたとき、微かに聞こえた聖の声


















「仲間だと………__?」



それにどういう意味が込められているのか私にはわからなかった