「何の話?」 今まで黙って聞いていた椎也が訊いてきた 「ちゃんと話す」 「分かった」 ちらっと嵐の顔を見ると嵐の顔は今にも泣きそうだった 「私たちの親は聖のお兄ちゃんに殺された。 正確に言うとだけど…」 「名前は真田駿」 「は?」 この声は嵐ではなく、直のもの 嵐は予想していたらしい さほど驚いた様子はなかった やっぱりといった表情だった それに比べみんなの顔は驚きを隠せないでいた