龍なる羽 参





「何の話?」





今まで黙って聞いていた椎也が訊いてきた





「ちゃんと話す」



「分かった」






ちらっと嵐の顔を見ると嵐の顔は今にも泣きそうだった






「私たちの親は聖のお兄ちゃんに殺された。


正確に言うとだけど…」

「名前は真田駿」






「は?」



この声は嵐ではなく、直のもの




嵐は予想していたらしい




さほど驚いた様子はなかった




やっぱりといった表情だった




それに比べみんなの顔は驚きを隠せないでいた