「俺は、お前の彼氏なんだぞ?
彼氏様を甘く見てもらっちゃー困るな」
「椎也…」
柚李が泣きそうな声で全員の名前を呼んだ
俺たちにはこんなにも温かい人がいたんだってなんで今気づいたんだろう
もっと前からちゃんと気づいておけばよかったな
柚はもう涙腺が壊れそうだ
「…サンキューな」
俺が柚に代わってお礼を言った
「ありがとう……!」
嗚咽混じりだったけど満面の笑みで言った柚李を見て俺も嬉しくなった
こんなにも心から笑っている柚を見たのは久しぶりだったから……
変装を解いて改めてお礼を言った
「本当にありがとう」
今度は、俺もちゃんと笑ったよ
あんなに笑ったのも久しぶりだ