幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「……嘘っ……嘘だよね?? 月魅を脅かそうとして嘘ついてるだけだよね??」


 
思わず優星のそばに駆け寄って、そう問いかけてみても、



優星は首を横に振るだけで、



いつもの冗談を言ったあとみたいに、笑いとばしてはくれなかった。



「いつ……いつなの??」 



「…………」



「でも、まだまだでしょっ??」



「もうすぐみたい……」



パパの転勤が決まり、家族で引っ越すことになった優星。



目に涙を浮かべながら、必死に泣くのを我慢しているのが分かった。



「そっかぁ……」



突然のさよならの重さに、あたしもそれ以上は何も言うことが出来なかった。



優星もやっぱり黙ったままで、



その日は二人して、無言のまま重い足取りで家に帰った。