「大東君……ありがとう」



それ以上、なんて答えたらいいのか分からなくて、



少し戸惑い気味のあたしを、



大東君はとても優しい表情で見てくれて、



なんだか気持ちが落ち着いて安心できた。



「俺でも彩城さんのお役に立てた……かな」



「もちろん!! 大東君が協力してくれて助かったもん」



「そっか……なら、よかった」



「でも、全校生徒の前に出て、しゃべったりしてもらうことになるけど、いいの?? 」



「あんまり人前に出るのは得意じゃないけど、彩城さんのためになるなら、それでいいんだ」



コンテストでは、事前に人気投票があって、



その投票数と、当日の投票数の合計で順位が決まる予定。



もちろん、特技を披露したり、自己アピールをしたりしてもらうことになる。