幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「彩城さん、どうかしたの??」



あたしの顔を覗き込んだ大東君と目が合って、



瞬間的に、自分でも驚くくらいに顔を背けてしまった。



「……なんでもない。気にしないでっ」



明らかに不自然なあたしの態度。



「そんなこと言われても気になるに決まってるじゃん……」



「本当に……気にしないでいいから」



あたしは次の授業の教科書を机に並べながら、



一瞬だけ、無理に笑った笑顔を大東君に向けた。



それでも、大東君をごまかすことはできなくて、



「ごめん。なんか俺、彩城さんに嫌われるようなことしたかな??」



大東君は何も悪くないのに、心配そうな表情を浮かべていた。