幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

バイトを終えて、家に帰ると、



静まりかえった玄関。



「あれっ……ママ??」



いつもなら、聞こえるママの声。



だけど、今日は誰もいなかった。



ママ……出かけてるのかな??



“夜ごはんはカレーを温めて食べてね”



リビングに入ってすぐに、小さなメモ紙がテーブルに置いてあるのを見つけた。



ずっと専業主婦のママ。



ママがこんな時間にいないなんて珍しい。



時計を見ると、時間はもう10時を過ぎていた。



パパは出張でいないし、



家でひとりテレビを見ながらご飯を食べていた。



「ただいまぁ。あらあらっ、こんな時間!! すっかり遅くなっちゃったわ」



「おかえり!! ママ、どこに行ってたの??」



「懐かしい友達と会ってきたのよ。ほら、電話来てたでしょ。あまりに懐かしくて、会いたくなってね。突然決めたのよ」



そう言ったママはとっても嬉しそうだった。