幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

電車通学の香奈と麻理。



だから、一緒に帰るっていっても、



いつもあたしだけ自転車を押して、学校近くの駅まで二人を見送ってバイバイする。



それでも駅までの道のりを、たわいのない会話で盛り上がりながら、



三人で、ゆっくりと歩くのは楽しい。



駅に着き、二人に手を振ろうとしたあたしに、



香奈が急に思い出したように振り向いて言った。



「ところでさ、ミナト先輩とはどうなったわけ??」



「それ、あたしも気になってた!! なんか進展あったぁ??」



香奈の隣りにいた麻理も、そう言いながらあたしの顔を覗き込んだ。



「何もないよ……ただ、メールはたまに……ね」



「えっ!! メール??」



香奈が目を丸くして驚く。



「うん。どうしてもって言われて、アドレス教えたから……」



ミナトに、告白されてから変わったことといえば、



メールをするようになったこと、それくらいだ。



「それって、月魅にしてみたら、すごい進歩じゃん。いつもは頼まれたって、メアドなんか教えないでしょ。やっぱ、今回は相手がミナト先輩だもんねぇ♪」