幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「文句ありありだっつうの!! あいつのせいで遅刻したんだよ。ホント、最悪っ」



「月魅、それって……なんだかまるで付き合う気ないみたいに聞こえるけど」



巻いた長い髪の毛先を指でいじりながら、



香奈が不思議そうな顔であたしを見た。



「はっ、当たり前でしょ?? 誰がいつ付き合うって言った??」



「もったいないよ~~。そりゃあさぁ、月魅はモテるし、他の男からも告られるだろうけど、今回は、あのミナト先輩だよ!! サッカーしてる時のミナト先輩、超カッコいいんだよ」



今まであたしが誰に告られたって、興味を示さなかったアンナ。



だけど、今回はなぜか押してくる。



全国大会でも常に上位をキープしていることで有名なサッカー部。



それだけあって、部員だけでも100人くらいはいる。



「イケメンで、サッカー上手くて、人気あってさ、条件そろいまくってるじゃん」



そのサッカー部の部長で、圧倒的なエースのミナト。



それすら、アンナに聞くまで、あたしは知らなかったけど……。



あの一見チャラそうな外見からは想像つかなかったけど、



ああ見えてスポーツマンなんだ。



誰からも慕われる性格で、同級生からはもちろん、後輩からも絶大な人気があるとか。



「まったく、普通付き合うでしょ……」



香奈も麻理もアンナも口をそろえるようにして、



あたしの前で、もったいないとため息をついて見せた。



「だって、どうでもいいんだもん。彼氏なんていらないし、好きとか嫌いとか、そういう感情、よく分からないし」



たしかに考えてみたら、高校2年生にもなれば、



恋愛に憧れたり、好きな人がいたり、彼氏がいたりする。



それでも、あたしは、そんな周りの子を見ても、うらやましいとも思わない。



「ミナト先輩となら、きっと月魅もそんな気持ちがわかるようになるんじゃない??」