どうして男って、こう面倒な奴ばっかりなのかな。



自分の都合で、勝手な気持ちを押し付けてくる。



今まで、あたしに近づく男はたいてい同じ。



このミナトってのも、そう。



いきなりなんなの??って感じ。
 


だって、あたしの何を知って、付き合いたいとか言うわけ??



「月魅ちゃん、待ってよ!! まだメアドも聞いてないよ~~」



ミナトの大きな声が静かな廊下に響いた。



と、同時にチャイムが鳴った。



はぁ……これで遅刻決定。



あたしは完全にミナトの言葉を無視して、



ダッシュで、教室へ向かった。



「彩城!! 」



やっとたどり着いた教室に入ろうと扉を開けたら、




「あれほど遅刻するなと言ったはずだぞ」



担任の黒崎先生が、すぐ目の前にいて、不機嫌そうにこっちを見ていた。