「そう!! そのために来たんだから」



戸惑いながらも、優君に連れられるように門を通り抜けると、



そこは広々とした庭になっていて、



沢山の木々が並び、色鮮やかな花が植えられていた。



建物へと続く緑のアーチ。



優君は、建物の正面まで着くと、ゆっくりと大きな扉を開けた。



「わぁ……」



目の前の光景に思わず声が出る。



眩しいほどの白で統一された室内。



祭壇へと続くバージンロード。



「大東様、彩城様ですね。さぁ、お時間があまりございません。お急ぎくださいませ」



あたしたちの姿を見て、スタッフが声をかける。



「さぁ、準備しよう。もうお願いしてあるから」



優君とあたしはそれぞれ別室に案内された。



「準備って……」



あたし、心の準備すら出来てないんだけど……。