幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「あのさ……月ちゃん??」



クラゲたちが泳ぐ水槽に、すっかり見とれていたあたし。



「ん??」



優君の声に振り向くと、あたしの左手を両手で握る優君。



ギュっと握られた温かい優君の手。



「月ちゃん、ガキの頃の俺との約束、覚えてる??」



「約束って……」



あたしと優君との約束。



「そう、月ちゃんと俺の」



あたしの記憶の奥には、今でもあの時の優君がいる。



「うん……」



“僕のお嫁さんになってくれる??”



あの時の、目をキラキラさせた優君の顔。



忘れるはずなんかない。



「あの約束、ふたりで守ってみない??」



大事な思い出は忘れたりは出来ない。



「それって……どういうこと??」



「結婚してほしいんだ……俺と……」



あまりにも突然の優君からプロポーズ。



「約束……守ってくれる??」