「明日ってさ、会える??」



「え……明日??」



一気に眠気が冷めていくのが分かる。



一瞬だけ、戸惑ったあたしに気づいた優君。



「もしかして、もう予定入ってた??」



「そんなんじゃないけど……」



たとえ予定があったって、優君との時間を優先するもんね。



「じゃあ、明日、10時に迎えに行くから」



そう言い終わると、すぐに切れた電話。



きっと忙しい合い間に連絡をくれたんだ。



明日会えるなんて、ほとんど諦めかけていたことだった。



明日はあたしにとっても、優君にとっても大切な日。



たとえ少ししか会えなくたって、会えることに意味がある日。



会える……それだけで、こんなに嬉しいなんてね。