それからの優君の活躍ぶりは、誰もが目を見張るものだった。



映画にも出演が決まってからすぐに、



初めてコマーシャルの依頼も受けた。



それが話題となると、全国的にも名前が知られるようになっていった。



次々にやってくる仕事の依頼。



優君の出演していたドラマも高い視聴率を常にキープ。



演技にも定評があって、高い評価を受けていた。



「ねぇ、俳優の大東優星ってかっこいいよね?? 月魅もそう思わない??」



大学の友だちに言われても、



「ん?? ああ、そうだね」



適当に話を合わせながら、



優君と付き合っていることは言わないようにしていた。



「もしもし、月ちゃんっ」



夜中に突然の優君からの電話。



「……うん……」



「ごめん、もしかして寝てた??」



どんなに眠くても、久しぶりに聞く優君の声を聞くのは嬉しい。