本当は自分からも連絡したくなるけど、



ここは我慢、我慢……優君の負担にはなりたくないもんね。



「優君、だんだん遠くなっちゃうようで寂しいわね」



優君の人気があがっていくたびに、ママは複雑そうな顔をする。



「優君は自分のやりたいことが見つかったんだよ」



高校生の時に受けた手術のおかげで、



しっかりとした体力もついて、



今では定期健診以外は病院に通う必要もなくなっていた。



病気と向き合った時間があったから、今があるってこと。



それがあたしには何よりも嬉しい。



「やっとこの仕事で飯も食えるようになったよ」



そう言う優君の目は、すごくいい色で輝いて見えた。