「月ちゃんっ、」



体育館から出て、真っ直ぐにあたしに駆け寄ってくるのは、



「優君、こっち、こっち」



長かった入院で、出席日数もギリギリだったけど、



なんとか卒業を迎えることが出来た優君。



もともと学年トップだった功績も認められた要因になったみたい。



下級生たちとの写メに優君を呼んで一緒に写ると、



「彩城先輩と大東先輩、お似合いすぎて、ヤバいです」



あたしと優君のツーショットに感激している下級生たち。



晴れ渡った空の下、あたしたちは高校生最後の日を楽しんだ。