緊張がきっと一気に切れた優君ママ。



「よかったぁ~~」



あたしも一緒になって泣いた。



これは悲しい涙じゃなく、嬉しさからの涙。



この涙を流せたことを優君ママと喜び合った。



しばらく集中治療室にいた優君と、



対面出来たのは、手術後3日経ってからのこと。



まだ起き上がることは出来ないけれど、意識ははっきりとしていた。



あたしの顔を見ると、小さな声で何かを言っている優君。



耳を澄ましたあたしに聞こえた優君の手術後の第一声は、



「月ちゃん……キスして」



だったりして、そんな優君に、



「もぉ~~、優君頑張ったから仕方ないなぁ」



なんて、あたしもおどけながら、優君に甘い甘いキスをしてあげた。