「月魅、おはよう♪」



校門をくぐると、真っ先にあたしを見つけて駆け寄ってきたのは真帆。



真帆は1年生の時に同じクラスで仲よくなって、



2年生になった今でもクラスは違うけど、今でも気の合う友達のひとり。



「あれ?? 真帆、髪切ったの?? 可愛いじゃん!!」



「うん。智樹がね、お前は絶対ショートのほうが似合うって言うから、思い切って切っちゃったぁ」



真帆には、最近付き合い始めた同級生の彼氏、智樹がいる。



「あれ?? たしか、伸ばすって言ってなかったっけ?? やっぱ、彼氏の意見は大事なんだね♪」



あたしがからかうように言うと、ほんのり頬を赤くする真帆。



「だって、少しでも可愛いって思われたいんだもん……。昨日、美容室行って切った後にね、すぐ智樹に写メ送ったら、めちゃくちゃ可愛いって言ってくれたんだぁ」



「はいはい、朝からラブラブなお話、ごちそう様です♪」



あたしは今までの長い髪の真帆も可愛くて好きだったけどね。