幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「もう進路のこととか考えなきゃいけないんだよね」



「3年生かよ。クラス替えもないし、実感ないけど……」



この学校は、クラス替えがあるのは2年に上がる時だけ。



「あたし、今のクラス好きだよ。卒業式はきっと悲しくて大泣きしちゃうかも」



「卒業かぁ……まだまだ先のことかと思ってたけど、案外あっという間なのかもな」



吹き抜ける風も、温かみを帯びてくると、



少しずつ近づいてくる春。



相変わらず、あたしの隣りには優君がいて、



こうして並んで歩いていると、



何人もの女の子が優君に見とれるように通り過ぎていく。



そんなことにももう慣れたけど、



あたしはちゃんと優君につりあった彼女に見えるのかな??なんて、



いつもドキドキしてたりして。



隣り歩く優君の、どこから見ても綺麗な顔を眺めたりしている。



優君は、顔はもちろんだけど、



全体的に細身のくせして、腰とか背中は案外ガッチリしていたりして、



そこがまた女の子からしてみればいいみたい。



3年生になって、ますます後輩の女の子からの人気も絶大なものとなっていた。