幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「俺からも言ってやるって!!」



まだ怒りのおさまらない優君が、



彩夏ちゃんの姿を見かけるたびに、



駆け寄ろうとするけど、慌ててあたしは止めに入る。



「もういいよ。優君」



出来ることなら、もうこれでこのことは終わりにしたいから。



「だって、あいつ謝ってもいないんだろっ」



「でも、もういいの」



今でもあの部室の冷たい床の感触や、



ホコリっぽい空気の感覚を思い出すと怖くなる。



いつまでもそれを引きずったままのほうが辛いから。