幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「大丈夫?? あの男、他校の奴だったよ。俺が入ってきたら、驚いて出て行ったから」



「じゃあ……あたし…」



ミナトは頷いて、あたしに微笑んでみせた。



偶然、忘れ物を取りに部室に来たミナト。



部室の中から聞こえる物音にもすぐに気づいてくれた。



「何もされていないよ。安心して」



「よかったっ……」



男が逃げてからもしばらくの間、気を失っていたあたし。



状況的にも大騒ぎにならないように、



あたしの意識が戻るのを、ミナトは待ってくれていた。



「気がついてよかった。意識が戻らなかったらどうしようって思ってたよ」



ミナトを見てホッとしたと同時にまた流れる涙。



「もう大丈夫だから!!」



そんなあたしに何度もそう言って、なだめてくれる優しいミナト。