「……ん??」



優君に言われて、一歩ずつ近づいたあたしは、



ベットのすぐ前まで進むと、



「会いたかった……会いに来てくれてありがとうっ」



そう言われたかと思ったら、優君にギュっと抱きしめられていた。



「あ、お花が……」



突然のことで、手に持っていた花束を床に落としてしまったけど、



優君は、それさえも気にすることもなく、



あたしを包み込むように優しく抱きしめる。



「月ちゃんが好きだ……」



優君のささやくような声が耳元に聞こえて、



「あたしだって、優君が好き」



あたしも優君の背中にそっと腕をまわした。



「ホントに?? 俺でいいの?? こんな俺だけど……いいの??」



「うん。優君じゃないとダメなの……優君がいい」



優君と会えない間に、あたしは自分の気持ちを痛いほど実感していた。