幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

「……なんでよっ……」



せっかく会えたのに、



一緒にいたのは、それすら実感出来ないくらいの短い時間だった。



あたし……ホント、バカみたい。



会えるってなって、ひとりで喜んで、



いざ会えたって、こうしてひとりで取り残されて、



クリスマスイブに何やってるんだろうね。



思わずひとりで笑ってしまいそう。



人って、悲しすぎるとこんな風に笑えてくるのかな。



あたしはしばらく席に座ったまま、



優君が出て行った扉を眺めることしか出来ずにいた。



「お待たせしました。アイスティーです」



何も知らない店員さんが、



笑顔でアイスティーを置いていった。