幼なじみな彼☆ふたりのHappy Birthday

すると、優君はそんなあたしに優しく微笑んで、



あたしの手に自分の手を重ねながら、



「ごめんね……不安にさせちゃった俺が悪いよな……。本当にごめん」



何度も何度も申し訳なさそうに謝った。



その手首にはあたしがあげた、おそろいのミサンガ。



「クリスマスイブに、少しでもこうして会えてよかった」



そう言って、席を立った。



「えっ、もう帰るの??」



まだ優君の口から何も聞いていない。



会ったばかりなのに、どうして??



分からないことだらけで、



「待ってっ!! 優君っ、何で?? ちゃんと教えてよ。こんなの意味分かんないってばっ、最低っ」



慌てながら引き留めようとしたけれど、



「ごめんっ……俺、もう行かなきゃ……ごめん、月ちゃん。必ず説明するから……だから待ってて」



すごく悲しげな目で、あたしを見た優君は、



そのまま背を向け、お店から出て行った。