「……ってことだから、彩城さん!!」



クルっと向きを変え、こっちを向いた大東君。



その大きくて綺麗な瞳に、思わず吸い込まれそうになってしまう。



「それと、言うの遅れちゃったけど、誕生日おめでとう」



あたしを真っ直ぐに見つめ続ける大東君。



そんなに見られて、きっとあたしは耳まで真っ赤になってるよね。



「ありがとう……あ、でも……」



同じ日に、同じ産院で生まれたあたしと優君。



「大東君も同じ、今日が誕生日でしょ??」



「うん。だからこのコンテストに参加してもいいかなって思ったんだ。今日は月ちゃんにとっても、俺にとっても特別な日だから」



17年前に出会っていたあたしたち。



「お誕生日、おめでとう……優君」



「ありがとう、月ちゃん」



大東君は、あたしのおでこに、自分のおでこをそっと合わせた。