「捺海……」
「な、なに……?」
今まで見たことないくらい……真剣で、真っ直ぐな目を向けるからあたしの胸はドキッと大きく跳ねた。
「さっき、麗子が言ったこと覚えてるか?麗子が言っていた通り……
俺達が、選んだ道は決して簡単なものじゃない。きっと……批判もされるだろうし、誰からも祝福されないかもしれない。
それでも……お前を幸せにしてやりたい。笑顔にしてやりたい。お前が、俺が、描くような……笑顔が溢れる温かい家族……一緒に作ろう」
尚希は、そう言って床に膝を付きあたしの手を取った。
ポケットから赤い小さな箱を出して中に入っている物を取り出す尚希。
そんな尚希をただ見下ろすあたし。

