何故、そうなったのかはちゃんと原因は分かっている。 何も言わない、弱音を吐かない尚希さんはきっと大きな影を抱えているんだろう。 同じ環境でも、財閥でも、わたしと尚希さんの違いはただ一つ。 それはー……家族。 あたしは、両親に尽くされ愛されている。けれど、尚希さんは違う。 会社や名誉を守るために自分の人生、全てを捧げる父親。 病で弱り何年もベッド生活を送る貧弱な母親。 世間からの期待、プレッシャー。 まだ幼いのにも関わらず、世間の大人と関わり父親の厳しい教育を受けた。