断ろうとすると、麗子さんはあたしの肩を抱き寄せてピアノに向かう。 「なに、弱気になってるの? 大丈夫よ!捺海さんの演奏の素晴らしさは、わたしが証明するわ。 いつもの捺海さんらしく弾けばいいのよ」 いきなり言われても困るんだけど……! って言うか、こんな大人数がいる所でお披露目って…… もし失敗でもしたら恥をかくだけじゃん! こいつ……絶対あたしが、恥をかくのを楽しんでいる。 麗子さんは、あたしをグラウンドピアノに連れて行き無理やり椅子に座らせた。