尚希は、本当にそれでいいの?
利益や出世のために望んでいない相手と結婚するなんて……
「……仕方ないことだ。小野原家に生まれてきた以上……逆らえない。
あの人は、そういう運命だ……」
人の上に立つ人間側の尚希だって、心はある。
心がある限り人生の選択できることは、誰もが同じなんじゃないの?
自分の思ったことや思うがままに選択できないんなんて、それは生きているとは言えない気がする。
それに、そんなのつまんないじゃん。生まれたときから自分の運命が決まっているんなんて……
「……今回の婚約の件は、お前の身を思って選択した。お前が、傷つかず巻き込まれないように……」

