きっと……甲斐くんが、入れてくれた温かいコーヒーと甲斐くんの優しさのせいだ。
それが、あたしの何かを崩していったのだろう。
「……もう…あたし達、戻れないのかなぁ……」
お互いに愛し合っていたのに結ばれないなんて
……信じたくない。
泣くな泣くな泣くなーーーー
そう自分に言い聞かせて涙を押さえようとする。
グイッ……
「………………」
「……か、甲斐…くん?」
一瞬、何が起きたのか分からなかった。けど、気づいた時には……甲斐くんの腕の中にいたあたし。
甲斐くんの香りと温かさに、どんどん肩の力が抜けていった。

