焦るあたしとは、真逆に尚希は冷静な声であたしに一言謝った。
……なに、なに。どうしちゃったの?アンタらしくないじゃん。堂々としてないアンタなんて気持ち悪いよ。
尚希の冷静な声……冷たく突き放すような言葉……あたしを見下ろす視線……
それを感じた途端。あたしは、思った。
このままじゃ、本当に尚希はあたしと別れて麗子さんの所へ行ってしまうー……
そう直感すると、あたしの何かが一気に崩れだした。
「……やだ……やだやだやだ!!そんなの嫌だよ……!
好きなのに……愛し合ってるのになんで、ダメなの!?
嫌だよ…っう……あたしを一人にするの!?」
あたしは、尚希の広い胸をバンバンと強く叩く。
「……捺海……」
”捺海“そうあたしの名前を呼ぶ尚希の声が、大好きだった。その声を聞くたびに安心した。

