捺海の震える体を抱き締めた。






強く……強く……








「離してよっ!!


アンタなんか大嫌いっ!!」







俺の腕の中で必死に離れようと暴れる捺海。







俺……コイツを不安にさせてたんだ。








「ごめん……捺海……



俺、本当にもう満里南に未練はない。」









そう言って、さっきよりも強く抱き締めた。








「嘘だ……」








お前が、信じられないなら証明してやるよ。






お前の目の前で。







俺は、捺海から離れて首元に手を伸ばした。








「何してー……」








ブチッーー!!





今までずっと肌身離さず着けていた満里南とのペアネックレスを引きち切った。






「何やってんの!?」






俺がこれをどれだけ大切か、満里南との想い出の物だと知っている捺海は、驚いた表情をする。





「コで、信じてくれたか?」







俺は、呆然とする捺海を再び抱き締めた。








「もう、俺は満里南に未練はない。



俺が惚れてんのは、たった1人。    




…………捺海………お前だ……」