そう……ママのお墓参りには、あたししか来ない。








親戚の奴等も……パパも……誰一人ママのお墓参りに来ない。







パパが、ママのお墓参りに来ないのは何となく分かっていた。







だって、パパは……お葬式にすら来ないのだから。







当然、周りの奴等は驚いた。







お葬式に来たのは、親戚の奴等と娘のあたしだけ。







親戚の奴等は、自分達が低評価されるのを恐れてママのお葬式に渋々出た。








「ねぇ、ママ……あたしねっ……時々思うんだ。





いつまで、こんな生活を送らないといけないんだろうって」








あたしは、お墓に備えられている真っ白な花を見つめた。









「毎日毎日、好きでもない男とデートしたり体を差し出したりさっ……




もう嫌になっちゃって、自分が醜い。



でもねっ、パパと一緒にいるよりは全然マシ」








もし、パパと一緒にいるか……






今のこの生き方……どちらかを選べと言われたら……








あたしは、迷いなく今のこの生き方を選ぶ。