ママは、あたしに優しい瞳を向け肌白い小さな手を包み込んだ。
(捺海は……みんなにそう言われるのは嫌?)
「嫌だけど、捺海は……
ママが、悲しまないなら何言われても大丈夫だよ?」
すると、ママはあたしの腕を優しく引っ張り……小さなあたしの体を包み込んだ。
ギュッ……
(捺海……ごめんね……ママ、頑張るから。
ママの一番のお願いは、捺海が幸せになることなの。
その為に……ママ頑張るから……
だから、捺海……どんな時でも…どんなことがあっても……捺海は、今の優しい捺海でいて)
この時、ママは……生まれて初めてあたしに少しだけ弱った姿を見せた。
そして、季節は過ぎ……あたしの産まれた春の季節が訪れた。
(捺海、誕生日のケーキは何が良い??)
あたしが、絵を書いているとママは洗濯物を畳みながら聞いて来た。
「うーんとね……ママは、何が食べたい?」
そんなあたしの質問におかしそうに笑うママ。
(ママじゃなくって、捺海が決めるの。
誕生日ケーキは、捺海のなんだから)

