そんなコイツだから……あたしは、尚希を好きになったのかもしれない。
真剣な表情をしている尚希の横顔を見てそう思った。
誰にも言いたくなかった……
誰にも知られたくなかった……
だって、みんな……あたしの家庭のとを知った瞬間……あたしを見る目が変わったから。
けど、尚希にならあたしの過去を……言えるかもしれない。
本当は、あたしだって隠しごとは嫌だ。
それに、尚希なら……尚希だから言える。
「尚希……
あたし、話す」
あたしの言葉に驚いた表情をし、あたしを見つめる尚希。
「良いのか?
別に無理しなくてー……」
「ううん、いい。
あたし……尚希だから……言いたい」
あたしは、尚希の方を向きジッと見つめる。
口を開き話そうとすると……息が、苦しく感じた。
自分の意志では、話したいと思っている。
けれど、それをあたしの体は拒絶している。

