だけど、その叫んでいる奴と離れているのかあまりハッキリとは声が聞こえなかった。








そして、徐々に声だけではなく足音までが聞こえて来る。








「なつみ……!」








えっ……??







あたしの名前を呼ぶ声を聞いた瞬間、あたしの動いていた足が無意識に止まる。







まさか……







まさかと思い声と足音が、聞こえる方へと振り向くとー………







何で……






何でよ……









「………ハァ…ハァ……っ………」







あたしは、この時……夢でも見てるんじゃないかと思った。







だって、そこにはー……







「尚……希?」








息を切らした尚希の姿が、あった。