誰にも決して見せない……その笑顔……
周りの人には、嘘の笑顔を見せていたのに……あたしだけには、見せてくれる特別な笑顔。
嘘の笑顔じゃなく、本当の笑顔を見せてくれるのは………あたしだけなんだ……
尚希にとって、あたしは……特別な存在なんだ……っと心から、そう実感した。
「そうだ……捺海。
ちょっと、目を閉じろ」
突然、何かを思い出したのかハッとする尚希。
「うん?」
あたしは、よく分からないまま尚希の言われた通りにする。
すると、尚希の手があたしの首にソッと触れた。
そして、尚希の顔があたしの顔に近付いている気配を感じた。
近くにあるからなのか、尚希の息があたしの顔にかかる。
もっ、もしかしてキス!?
みんなのいる前で!?
どっ、どうしよ……まだ、心の準備がっ……!!
っと、心の中で慌てまくるあたし。
「目、開けろ」

