コイツ、メッチャ力強……!!
仮にも、こっちはゲガ人なんですけど!?
あたしが、いくら一生懸命に押してもピクリとも動かない。
「………無理。
しばらく、こうさせろ」
そう言って、まだあたしを抱き締め続ける尚希。
あたしは、尚希に抱き締められたまま口を開いた。
「……心配した?」
「………当たり前だろ。
ったく、お前といると油断も隙ありやしねぇー」
「ごめん、心配かけて」
一向に緩めようとしない力強く抱き締める感覚を全身で感じながら謝る自分。
「お前、大丈夫なのか?
頭打ったって聞いたけど」
尚希は、抱き締めたまま顔だけ上げてあたしを見下ろす。
「うん、軽くだし大丈夫。
直ぐ、治るよ」
そう言うと、尚希の上がっていた肩が少しだけ下がった。
「…………なぁ、何があったんだよ」
尚希は、真剣な表情であたしを見つめた。
「実はー…………」
あたしは、自分が覚えている限りのこと全てを話た。
その時間は、とても長く息苦しい雰囲気に変わっていっていた。

