尚実さんは、話してくれた。
尚希のお父さんとの出会い……そして尚希が産まれて来てからの生活を。
(だからね、尚希にはせめて好きな人と一緒になって幸せになって欲しいの。)
尚実さんは、優しい瞳をしてベッドの近くにあった机を見た。
尚実さんが、見ているその視線を追うと机の上に写真立てが置いてあった。
「それって……」
(フフッ、そうよ。
小さい頃の尚希よ。)
尚実さんは、そう言って写真立てを手に取り愛おしそうに見つめた。
(早いわね……もう、21歳なんて……
この間までは、まだ6歳だったのに。)
尚実さんは、そう言ってあたしに写真を渡した。
写真に写っていたのは、今より小さく幼い尚希の姿だった。
緑の木や鮮やかな花に囲まれている大きな庭に眩しい日の光。
今より低い身長に今より少し大きく丸い目。
相変わらずサラサラの髪は、茶色ではなく染めていない黒い髪だった。
一言で言うなら……可愛いと言った方が合っているだろう。
「可愛い……ですね。」
(ウフフッ、でしょ??
私に似て。)
「そっ、そうですね……」

