「…どした?」
「!…あ、いや……なんでもねぇよ…」
悠は携帯を閉じて、再びパンにかじりつく
………なんでもなくねぇだろ…
「…なに遠慮してんだよ。いつもの事だろ?俺ん家こいよ」
「…いいのか?」
「ダメな理由があるかよ」
悠の両親は仲がすごく悪い
大手企業の会長、社長を勤めているため、仕事が忙しくて家には帰らない
帰ってきたら帰ってきたで、大ゲンカを始める
だから悠は、三日に一度、俺の家に泊まる
ひとりで家にいたって、つまんねぇし、寂しいからな
「マジで?だって俺、昨日も泊まったし…」
「別にいいよ。毎日泊まってくれてもいいくらいだし。颯(ハヤテ)も喜ぶ」
颯っつーのは、俺の弟。
人見知りでクールだけど、まあ…可愛い奴だ
「サンキュー!!」
「先帰ってろよ?俺、あの女、捜してから帰る」
「おう。今日こそ見つかるといいな」
「無理だろうけどな」
それから午後の授業をやって、放課後になった



