体育館へ向かうとまだ明かりがついていた
ダンダンダンッ
音がする方へどんどん近づくと
一人の男子がフリースローの練習や、技の練習をずっとしていた
その動きに無駄はなく
吸い込まれるようにしてボールがゴールに入ってゆく
しかもほとんど外れずどんどん入っていく
そんな姿に思わず言えずにはいれなかった
「………すごい」
って。
すごくすごく小さな声だった
ボールの音に消されてるはずだった
けど
「!!」
彼はゆっくりこっちを見て、目が合ってしまった
な、なんで!?
もしかして聞こえたの?
そ、そんなまさか………
、

