高瀬くんは私を見つめたまま
「昨日も橋下さんが来なくて正直俺のせいかなって思った」
「っ」
高瀬くんのせいじゃない。
私のせい
私があの子達の言葉に気持ちに負けたんだ
「ほんとごめん。俺と一緒に回るの嫌だったよな」
「違うっ!高瀬くんと回るのが嫌だったんじゃないの。むしろ…」
高瀬くんに誘われて嬉しかった
有り得ないって思ったけど
それ以上に嬉しかった
ほんとは一緒に回りたかった
「むしろ嬉しかったよ。私のほうこそ昨日行けなくてごめん」
「橋下さん…」
私の素直な気持ち。
嬉しかった
それだけだった
「そんなこと言われると俺、期待しちゃうよ?」
「え?」
高瀬くんは椅子から立ち、ゆっくりとこちらへ向かってくる
、

