2つの影

もう一つは私でもう一つは高瀬くん

ほんとは一つの私の影だけなはずだったのに…

まさか、この日が来るとは思わなかった



「あーっでも良かった!」

「た、高瀬くん?」

「俺、橋下さんに嫌われてると思ってたから」


少しニコッと笑う高瀬くん


私が高瀬くんの事を嫌ってた?


そそそそそそんなまさか!!



「嫌ってないよ!!」

「ほんと?なんか前の時もこの前の時もすぐ逃げちゃうからさ、まあ、この前時は俺が途中で止めたけど」


あ……


確かに私、すぐ逃げちゃってたかも。


でもそれは嫌いじゃなくて
むしろ逆

恥ずかしいから一緒にいるとすぐ逃げちゃうんだ。


今度から気をつけなきゃ