「ごめん、うそ」
えへ☆と誤魔化すように笑うナオくん。
「えへ☆って!えへじゃないよ!」
騒ぐあたしの顔は多分真っ赤。
「ねぇ、もう怒ってない?」
ちらと伺うような顔。
そうだ、あたしは怒ってるんだ。
「怒ってるよっ!」
ああでも、やっぱり本気で怒れない。
さっきの怒りはどこかに置いてきてしまったようだ。
それを知ってか知らずかナオくんは嬉しそうに微笑む。
また やられた。
いつだってあたしは本気なのに
のらりくらりとそれをかわす。
それで最後にキミは
満足気に微笑むんだ。
ケンカの時 fin.
