紅蓮の鬼



「で、お前らその後どうなったんだよ」


楓太は呆れたような顔をして聞く。


「あ、それがなんにもなんなかった」


「は?」


楓太は怪訝そうな顔をした。


フツーに考えて、偉い人にそんなことを言ってタダで済むとは考えにくい、と言いたげだ。


「淋って実はスゴイ奴だからな~。お咎めナシってやつ」


「え、何、お前そんなにスゲー奴なわけ?」


楓太は「意外だ」と言わんばかりにキョトンとした顔をワタシに向ける。