紅蓮の鬼



-----バァンッッ


本日三回目の銃声が耳を劈く。


シュッと、ワタシの頬を銃弾が掠めた。


「…………………」


男を見ると、ガチガチと奥歯を鳴らしていて、銃を持っている両手は震えている。


「……あんたさ、」


駒繋がゆっくりと立ち上がる。


「さっきの俺の話、聞いてた?」


はぁ…と息を吐いて言う彼の声音は、呆れているだった。


「……愚かっていうより、俺は単なる馬鹿だと思う…」


駒繋はポツリと呟き、掌を天井に向ける。


そこから何処からともなく氷が姿を現した。


「!」


何かが近づいてくる気配がして、ワタシと駒繋はドアの方を見る。


-----ドォンッッ


轟音が響いた。