紅蓮の鬼



「………………」


うん。


なんというか、ホント男だ。


着流しで胸元が少しはだけている。


そこから見えるのは、鍛え上げられた胸筋と腹筋。


――この人ガチな感じの男だけど


姫様になりたいんかな。


なんとなくそう思った。


「老けました?」


淋が〝姫様〟に聞く。


「お前に言われたかねーよ」


そう言い、フッと口角を上げた。


「髪、切ったんだな…」


寂しそうに〝姫様〟が淋の髪をすくって言った。


「私なりのケジメです」


淋は今、背中の真ん中より少し上のところまでの髪の長さだ。


これより長かった時があったのか。


「……そうか…」


〝姫様〟は目線を落として、俺に目を向けた。