紅蓮の鬼



部屋に入ると、イヴァルとポーン姉さんがいた。


イヴァルは隅っこの方でブツブツと何か言っている。


……ということは。


あれはやはり、幻覚だったということになる。


――じゃぁ、なに?


俺は訝しい表情を浮かべたまま、空木を見た。


「宣戦布告、みたいなものを告げに来たんだよ」


彼は面倒くさそうに目を横に長し、息を吐いた。


「戦わずに人間に力を貸すか、戦って人間に力を貸さないか」


「……なんだそれ」


彼女たちに自利なんてないじゃん。


どちらにせよ、彼女たちが早死にすることには変わりない。


前者はきっと、彼女たちを人間の戦場に送りだすことだ。


淋たちに、いいことないじゃん。


「一週間、時間をやるから結論を出せ。……って」


「うわ、なにその上目線」