それから淋はこれからのことを話し出した。


もちろん、戦うか、話し合うか、のことも。


「………………」


ふと俺は、隣にいる空木が怪訝な顔をしていることに気づいた。


――…どしたんだろ


それから淋がいろいろ話して、彼女が一歩下がった。


因みに俺は空木のことが気になったので、淋の話は聞いてなかった。


「次は俺から――」


淋が話すことを終えたのだろうか。


花桂樹が言い出した時。


「会議中失礼しますッ!」


切羽詰まった男の声が、障子の外から聞こえた。


「なに?」


花桂樹がスッと障子を開ける。


そこには片膝をついて、息を切らせている男がいた。


所々、服が破れてて、血が滲んでいた。


「報告いたしますッ」


彼の顔には汗でいっぱいだった。


「鬼老院が全滅していました――っ」


「――っ」


息をのむ音が聞こえた。


「馬鹿な…ッ」


周りがザワザワと騒ぐ。


男が「そして、」と続ける。









「鬼老院にて勃発した戦闘で、銀鬼の吉野、谷津、色緋の要が絶命しました――」